ウランとプルトニウム+草刈り

2020年8月9日
■午前中はお堂でごろごろ。午後は草刈り。
■ウランとプルトニウムについてのお勉強発表会
 原発の核燃料サイクルについて考える際に、ウランとプルトニウムについての基礎知識を押さえておくことは必須です。具体的にはウラン235とウラン239が重要です。以下、まとめてみました。
 鉱山から掘り出した状態のウラン鉱石の組成は、「核分裂しやすいウラン」(U235)と「核分裂しにくいウラン」(U238)からできていますが、核分裂しやすいU235はわずか0.7%しか含まれていません。このU235だけを核分裂連鎖反応が可能な濃度まで濃縮したのが軽水炉用のウラン燃料です。軽水炉用ウラン燃料は、天然では0.7%であったU235の濃度が3~5%にまで高められています。
 これを軽水炉で燃やすとどうなるか。3~5%あったU235が1%になります。燃料として「燃えた」ということです。さらにプルトニウムという原子が新たにできています。正確に言うとPu239という核種です。これは核分裂しにくいU238に中性子がぶつかってできたものです。その他に核分裂生成物が3~5%生成されます。これがいわゆる「死の灰」と呼ばれるものです。
 ここで重要なのはPu239ができたということです。このPu239には3つの特徴があります。①U235よりも容易に核分裂が起こる(U235の最小臨界量は22.8kgに対しPu239のそれは5.6kgである)、②天然ウランの99.3%を占めるU238はそのままでは核分裂を起こさず、役に立たないが、それに中性子を当てることでPu239が比較的簡単に作れる、③プルトニウムとウランは違う元素なので化学的に分離・濃縮することが容易である。特に③については、実は天然のウラン鉱石を採掘してきて、そこから核分裂しやすいU235のみを濃縮するというのは大変なことなのです。なぜならU235も大部分を占めるU238も同じウランですから、化学的性質は同じです。これを日本語では同位体、カタカナではアイソトープと呼んでいます。核種とも言います(もう先に言っちゃったけど)。「U235とU238は同位体だ」と言ったりもするわけです。この2種類の核種で違うのは質量・・・すなわち極めてわずかな重さの違いです。ちょびっと詳しく説明すると、ウランの原子番号は92.つまり原子核の中に陽子が92個あるということです。これはU235もU238も同じです。違うのは中性子の数です。それぞれの数字から92を引いたのが原子核中の中性子の数です。中性子と陽子の重さはほぼ同じなので、238-235=3の差が重さの違いとなります。その重さの違いを利用して遠心分離法とかガス拡散法とかいう技術を用いて分離するのですが、とにかく時間がかかる。ところがPu239はウランとは別の原子ですから化学的性質が異なる。分離・濃縮が段違いに容易になるのです。実はPu239が発見されたのは1941年です。アメリカで密かに進めらていたマンハッタン計画では当初はU235を用いた核兵器のみの開発が行われていたのですが、Pu239が核分裂性であることが分かったことから、ここからはPu239を用いた核兵器の開発も同時並行で行われるようになったのです。その結果が、1945年の広島へのU235を用いた原爆投下に続く長崎へのPu239を用いた原爆投下という惨禍につながってしまったということです。そしてPu239の発見は、それとは別に核燃料サイクルのアイデアへとつながっていくわけです。
 MOX燃料についてみていきます。MOXとはMixed Oxideと言って「混合した酸化物」という意味です。酸化物にするのは熱に強く溶けにくくするためです。最初は他の原子炉で使用済みとなった核燃料棒を再処理して取り出されるPu239とU238を混合して酸化させ、ペレット状に固めて作ります。核分裂性の核種ではPu239とU235が微量と、あとは核分裂をほとんど起こさないU238で占められています。原理的には高速増殖炉用に作られたMOX燃料を用いれば、消費したPu239以上にU238から新たなPu239が生み出されることになります。ちなみに、通常のウラン燃料を軽水炉で燃やした場合には、消費したウラン235以上にプルトニウムが生成されることはなく、燃料棒中の核燃料は減少します。一方でプルサーマル仕様のMOX燃料・・・これはPu239の割合が高速増殖炉用よりも小さくなります。この場合では「ウラン燃料と比べて、燃焼中に核燃料の高次化(ウランより重い元素が生成する)が進み易くなり、特に中性子吸収断面積の大きい(中性子を吸収しやすい)アメリシウム等が生成され易くなります。そのため、高次化が進んだ燃料を含む原子炉では、運転や停止を行う制御棒やホウ酸の効きが低下し、さらに高次化が進むと、核分裂反応が阻害され、臨界に達しなくなり、核燃料として使用できなくなります。
 要点を復習すると、天然ウラン鉱石中の大部分を占める役に立たないと思われていたU238に中性子を当てることでmとてつもないエネルギーを秘めた新たな核種Pu239ができるという事実、つまりやや乱暴な言い方ですが、元々は1%にも満たない割合しか占めていなかった核分裂性の資源が100倍になるということです。これが核燃料サイクルのアイデアの出発点であり、そのために再処理施設が必要になるということです。もちろん高速増殖炉も必須になります。
★以下のブログの図を見ながら説明を読むと理解が深まります・・・
https://iyakuyamazato.at.webry.info/202007/article_31.html

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